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Channel: 古代史の道
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三河吉良より

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 昨日、中学校のクラス同窓会が開かれ、出席した。観光バスで名古屋駅~吉良観光ホテル(西尾市の三河・吉良温泉)間を往復した。3年振りの開催だ。皆老齢化したのを除けば型どおりの昼食会となり、記憶にとどめる程のことはない。私の場合は旧交を温めるというより、集まりに顔を出せる、そのこと自体が感謝なので、これで十分。
 三河吉良に行ったのは初めて。座が一段落した頃を見はらかって座を中座し、窓外に出てみた。三河湾のすばらしい眺望が広がっていた。ほぼ180度に広がるパノラマ風景の中央(目前)に梶島が浮かんでいた。久々に目にする海。広々とした海原はいやがうえにも私を興奮させた。離島好きな私はすぐにでも梶島に飛んでいきたい衝動にかられた。カメラに全景はおさめられないが、梶島の遙か遠く、背後には渥美半島の山々が連なり、いつもながら海洋風景のすばらしさに圧倒された。
 むろん、こんな絶景も、やや巨視的にみれば、全国日本列島の至る所にみられる、平凡な風景の一つに過ぎないのだろう。が、げんに目前にしている私には、私自身が風景のほんの一点にも満たない存在と化して見えている。「海は広いな 大きいな」、少年の頃に口ずさんだ童謡『海(うみ)』の一節が耳に響く。
    梶を取りあの梶島に漕ぎ出でん少年の日の遠き風景
    梶島の背後に連なる渥美なる山の連なり飽きることなし
 しばし、私は風景に見とれ、十分に堪能してから座に戻った。座に戻ると同窓生の一人が舞台に上がり、マイクを前にしてカラオケに興じていた。元気でいられること、健康でいられること、そのことがしみじみとありがたかった。
 なお、ホテルマンに聞くと梶島は無人島のよしである。無人島では渡る手段がない。が、そういう現実的な問題より、海は本当に本当に何度見てもすばらしい。
            (2016年5月19日)
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