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樹木希林さんが9月15日にお亡くなりになった。そしてその法要がたしか9月30日に行われた。娘の也哉子さんが、夫の内田裕也さんに代わって弔辞を読み上げた。その中に希林さんが書きとどめていた次のような言葉があった。
「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」
この言葉を最初にテレビ画面でみたとき、「そうそう」とうなづくものがあった。が、数日経つ内にぐっと心に突き刺さるものを感じ、果ては涙じみたものがこみあげてくるのを覚えた。深い愛情から紡ぎ出された言葉と気付いたからである。
一片の詩のような言葉だが、第一級の詩にも相当するものを備えている。
初見したとき心に届くのは前半部の「おごらず、人と比べず、」である。思わず、「そうそう」と首を縦に振りたくなるような言葉である。が、時が経つ内に後半部の「面白がって平気に生きればいい」が重要だと思えてきた。特に「平気に生きればいい」が重要で、これによって前半部の意味は「人がおごろうと、人が(あなたを)人と比べようと」が真の意味だと分かる。だからこそ、結句の「平気に生きればいい」が燦然と光を放つのである。少なくとも私にはそう思われる。「面白がって」とはなんという深い愛情だろう。「人が何と言おうと、あなたはあなたの好きなように面白がって生きなさい。私はあなたを応援してるからね」という気持に相違なく、かくて全体は詩の一片のように結びつくのである。
「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」
私は希林さんの娘に対する深い愛情を読み取った思いに駆られ、涙じみたものがこみあげてきたのである。
個人的には何のゆかりも関係もない希林さん。ご冥福をお祈りしたい。
(2018年10月4日)
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樹木希林さんが9月15日にお亡くなりになった。そしてその法要がたしか9月30日に行われた。娘の也哉子さんが、夫の内田裕也さんに代わって弔辞を読み上げた。その中に希林さんが書きとどめていた次のような言葉があった。
「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」
この言葉を最初にテレビ画面でみたとき、「そうそう」とうなづくものがあった。が、数日経つ内にぐっと心に突き刺さるものを感じ、果ては涙じみたものがこみあげてくるのを覚えた。深い愛情から紡ぎ出された言葉と気付いたからである。
一片の詩のような言葉だが、第一級の詩にも相当するものを備えている。
初見したとき心に届くのは前半部の「おごらず、人と比べず、」である。思わず、「そうそう」と首を縦に振りたくなるような言葉である。が、時が経つ内に後半部の「面白がって平気に生きればいい」が重要だと思えてきた。特に「平気に生きればいい」が重要で、これによって前半部の意味は「人がおごろうと、人が(あなたを)人と比べようと」が真の意味だと分かる。だからこそ、結句の「平気に生きればいい」が燦然と光を放つのである。少なくとも私にはそう思われる。「面白がって」とはなんという深い愛情だろう。「人が何と言おうと、あなたはあなたの好きなように面白がって生きなさい。私はあなたを応援してるからね」という気持に相違なく、かくて全体は詩の一片のように結びつくのである。
「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」
私は希林さんの娘に対する深い愛情を読み取った思いに駆られ、涙じみたものがこみあげてきたのである。
個人的には何のゆかりも関係もない希林さん。ご冥福をお祈りしたい。
(2018年10月4日)