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Channel: 古代史の道
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舌の根も乾かぬ

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政治経済等時事問題おしゃべり
 「舌の根も乾かないうちに」という言葉がある。右だと言ったばかりだのにすぐ左と言い出すことである。熟慮してから発言すべき政治家にはとりわけあってはならないことだろう。でも、それが現実に起こった。
 新国立競技場の建設計画案である。今月10日のことである。膨大に膨らんだ計画案について安倍さんは「変更は困難」としていた。ところがわずか一週間ほどした18日白紙撤回を表明した。いわば安保法案の強行採決(16日)直後だ。あれっと思った人は目を白黒した筈である。あれほど国民世論が本国会成立に反対し続けたにもかかわらず、強行採決した安倍さんが、今度は反対多しとの世論調査であっさり「変更は困難」から「白紙ゼロベース」と決断するとは。ちゃらんぽらんとしか言いようがない。
 私はどこかで書いたように、安倍さんは決断力にすぐれた人物として親しみを覚えていた。が、まだ国会に提出してもいない安保法案を米議会で夏までに通すと演説してから、この人物は決断力にすぐれているのではなく、ひょっとして早とちりで、総理として思慮が足りず、行動も決断も二転三転して平気な人物ではないか、と感じるようになった。
 それが見事に表面化したのが、今回の安保法案強行採決であり、一転して反対に民意に耳を傾けたかのごとき行動である。共同通信社が行った最新(7月17,18日)の世論調査によると、安倍内閣の支持率は急落し、37.7%になり、不支持の理由で人々はトップに「首相が信頼できない」を挙げた。つれてその総理を無批判に支持したかに見える自民党の支持率も下がり始めた。
 公明党はあたり前だが、自民党もこの辺で目を覚まさないと、支持が下がり続けると予測できる。批判精神を失った自民党は自民党ではない、といってよかろう。
           (2015年7月20日)
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