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一昨日、フジテレビの「とくダネ!」という番組で名古屋の八事山興正寺の騒動が報じられ、驚いた。というのも、興正寺は、昨年の今頃(1月16日)に訪問している寺で、名古屋でも名刹中の名刹だからである。
事の起こりは2012年興正寺が隣接地の6万6千平方メートルを中京大学に売却したことに端を発している。金額は100億円ほどと見られている。この用地は中京大学に50年間もキャンパス用地として貸していたもので、境外地だと興正寺側は認識していた。ところが興正寺の総本山である金剛峯寺(和歌山県高野町)は不動産などの財産処分に当たるとしてすったもんだしている。総本山側は財産処分の場合、総本山の承認と売却額の3%を納めなければならないとして、興正寺の住職を罷免。総本山側は興正寺の真向かいにプレハブの「本堂」を建て、興正寺の「本堂」と本堂が二つになった、という次第である。もう説明はこのくらいの概要で結構だろう。
第三者の私から見ると、仏道の教義で対立するなら分かるが、手続きだの上納金だので争うのは次元が低すぎる。名刹中の名刹が泣くというものだろう。
この興正寺騒動のニュースに接して私は夏目漱石の「草枕」を思い出した。漱石は「草枕」で次のように書いている。
「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。」
とすれば、興正寺騒動も次元が低すぎるようだが、しかしそれも人と人との争いで極めて人間的。宗教的な(それだけに深刻な)対立でなくてよかったと私などは思っている。「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない」。宗教的対立ほど深刻で怖いものはない。対立は勧められるものではないが、宗教的対立でない興正寺騒動ならありだろう。
(2016年1月8日)
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一昨日、フジテレビの「とくダネ!」という番組で名古屋の八事山興正寺の騒動が報じられ、驚いた。というのも、興正寺は、昨年の今頃(1月16日)に訪問している寺で、名古屋でも名刹中の名刹だからである。
事の起こりは2012年興正寺が隣接地の6万6千平方メートルを中京大学に売却したことに端を発している。金額は100億円ほどと見られている。この用地は中京大学に50年間もキャンパス用地として貸していたもので、境外地だと興正寺側は認識していた。ところが興正寺の総本山である金剛峯寺(和歌山県高野町)は不動産などの財産処分に当たるとしてすったもんだしている。総本山側は財産処分の場合、総本山の承認と売却額の3%を納めなければならないとして、興正寺の住職を罷免。総本山側は興正寺の真向かいにプレハブの「本堂」を建て、興正寺の「本堂」と本堂が二つになった、という次第である。もう説明はこのくらいの概要で結構だろう。
第三者の私から見ると、仏道の教義で対立するなら分かるが、手続きだの上納金だので争うのは次元が低すぎる。名刹中の名刹が泣くというものだろう。
この興正寺騒動のニュースに接して私は夏目漱石の「草枕」を思い出した。漱石は「草枕」で次のように書いている。
「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。」
とすれば、興正寺騒動も次元が低すぎるようだが、しかしそれも人と人との争いで極めて人間的。宗教的な(それだけに深刻な)対立でなくてよかったと私などは思っている。「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない」。宗教的対立ほど深刻で怖いものはない。対立は勧められるものではないが、宗教的対立でない興正寺騒動ならありだろう。
(2016年1月8日)