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Channel: 古代史の道
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皆既月食

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 一昨夕皆既月食を観察した。観察といっても、ベランダから東南東方面を眺めての、いわば肉眼観察である。私は天文事象には関心がある方なので、いっとき名古屋市科学館の天文クラブに属し、観望会等のお手伝いに加わったことがあるほどである。なので、日食や月食には目が向き、じっとしていられない気分になる。今回は天空に雲もなく、絶好の観測日和。皆既状況の映像だけならテレビ報道で十分。が、それではあきたらなく、せめてこの目で直接確認しようと思った。カメラに収められれば言うことなしなのだが、所持しているのは望遠レンズ一つない安物のデジカメ一個だけ。周囲の反射光に加えて、真っ黒の闇の中、遙か遠方に光る小さな小さな月。その撮影など望むべくもない。
 しかしながら、6時半頃ベランダに出た私は7時半くらいまで、ざっと一時間ほども月を眺め続けた。駄目と分かっていても、ひょっとしてという気持ちから時々シャッターを切っては、メインの肉眼観察に集中した。そうして、真っ白な月が地球の影に隠れていくのを眺めていると、まるで童心に帰ったような思いに捉えられた。その光景は神秘的であり、自分が広大な宇宙の一点にも満たない存在でありながら、月と対話しているような不思議な感覚に満たされた。皆既月食は月が赤らむと聞いていたが、本当に赤らんできて、幻想的だった。
   ベランダより一人静かに眺むれば遙か沖合い月赤らみぬ
   月すべて欠けるというを終わりまで見届けんとて立ち尽くすわれ
 こんな歌をメモに書き留めながら、孤独感と充実感とがないまぜになった奇妙な感覚に襲われた。デジカメ写真の方は、大部分、箸にも棒にもかからぬ映像ばかり。が、なんとか見られそうな映像が一枚あった。それも赤みを帯びた部分まで捉えた一枚が・・・。が、それよりうれしかったのは、一瞬とはいえ、雑念を離れて童心に戻れたことだった。
              (2014年10月10日)
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