元旦の誓い

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　みなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。私自身はもとより、皆様お一人お一人にとって晴れやかな素晴らしい年であってほしいと願っています。
　今年の目標だの抱負だのは、新年の挨拶の中で記したことは私の記憶にはない。あらたまって述べるのがややこっぱずかしい、ということもあったが、明確にこれだと言えるものがなかった、というのが正直な所だろう。
　今年は違う。「是非とも万葉集の読解を完成させたい」。これが私の今年の願いであり、決意である。こうして、元旦に言葉に出してみると、「ようし」という気になる。
　私は思う。元旦に誓うことは意味がある。言葉に出してみて強くそう思った。どんな小さな抱負でも目標でもいい。具体的にはっきり決めて進む。夢や不可能な事柄では推進力にならない。長い間、のんべんだらりと新年を迎えてきた、その私が言うのでは説得力に欠ける。が、遅きに失したということはあるまい。どんな小さな抱負でも目標でもいい。元旦に誓うこと自体に意味があると感じた。否、目標だの抱負だのでなくともよかろう。解決ないし解消したいことでもよかろう。元旦を区切りの始めと考えて、たとえばこの病気を完治させよう、ということでもいい。
　私は、元旦を漫然と迎えてきたが、「元旦に誓う」、そのことが区切りだと分かった。
　　　　　年初め誓いぞ力と気づくなり
　　　　　霊峰の冬雲近し誓い立つ
　　　あらたまの年の明ければおのづから伊吹の山の間近く見ゆる
　ともかく、霊峰伊吹山も、単に美しい山というよりは、誓いを立てて眺めると、間近に見えることに気づいた。皆様も是非誓いを立てて頂いて、素晴らしい年となるよう、その第一歩を踏み出してはいかがだろう。
　　　　　　　　　　　（２０１７年１月１日）