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2月4日の立春が過ぎ、日増しに空が明るく、日の落ちるのが遅くなってきた。まだまだ寒気が押し寄せたり、雪国では大雪にさいなまれている。が、少なくとも、ここ名古屋では着実に春が忍び寄ってきている。「春近し」の季節は、また「日脚伸ぶ」ともいう。俳句の季語のひとつになっている。前々回、梅の開花を話題に取り上げたが、その白梅はもう満開に近くなった。
窓際の草花明し日脚伸ぶ
歯医者入り花瓶まぶしや日脚伸ぶ
日脚伸ぶ英会話部へ軽やかに
日脚伸ぶひとりでに出るアモレミオ
若人よ日脚伸ぶときトワエモア
日脚伸ぶセキレイ横切る駐車場
「日脚伸ぶ」は季語だが、これを使った句はあまり見かけない。「春近し」とか「立春」とか「早春」等々この時期の季語は豊富だからであろうか。
が、ご覧のように私は「日脚伸ぶ」が気に入っていて、いくつも作句したくなる。日増しに日が伸びて心が明るくなってくるのである。「日脚伸ぶ」は確実に春が近いことを時間の経過で知らせてくれる、いわば動態表現である。昨日まで活動していなかった昆虫や動物たちが今日になると動き出す、そんな活動的な語感が「日脚伸ぶ」にはこもっている。この語感がたまらない。長い眠りにいた自分が活動期を迎えつつあるような気がして心地よいのである。えっ!「お前は居眠りばかりしている」ですって。まあまあ、現実的なことは言わないで。最後に一句。
ビル間(あい)ゆ光明るし日脚伸ぶ
(2017年2月18日)
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2月4日の立春が過ぎ、日増しに空が明るく、日の落ちるのが遅くなってきた。まだまだ寒気が押し寄せたり、雪国では大雪にさいなまれている。が、少なくとも、ここ名古屋では着実に春が忍び寄ってきている。「春近し」の季節は、また「日脚伸ぶ」ともいう。俳句の季語のひとつになっている。前々回、梅の開花を話題に取り上げたが、その白梅はもう満開に近くなった。
窓際の草花明し日脚伸ぶ
歯医者入り花瓶まぶしや日脚伸ぶ
日脚伸ぶ英会話部へ軽やかに
日脚伸ぶひとりでに出るアモレミオ
若人よ日脚伸ぶときトワエモア
日脚伸ぶセキレイ横切る駐車場
「日脚伸ぶ」は季語だが、これを使った句はあまり見かけない。「春近し」とか「立春」とか「早春」等々この時期の季語は豊富だからであろうか。
が、ご覧のように私は「日脚伸ぶ」が気に入っていて、いくつも作句したくなる。日増しに日が伸びて心が明るくなってくるのである。「日脚伸ぶ」は確実に春が近いことを時間の経過で知らせてくれる、いわば動態表現である。昨日まで活動していなかった昆虫や動物たちが今日になると動き出す、そんな活動的な語感が「日脚伸ぶ」にはこもっている。この語感がたまらない。長い眠りにいた自分が活動期を迎えつつあるような気がして心地よいのである。えっ!「お前は居眠りばかりしている」ですって。まあまあ、現実的なことは言わないで。最後に一句。
ビル間(あい)ゆ光明るし日脚伸ぶ
(2017年2月18日)