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Channel: 古代史の道
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日赤のノース

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 先日、名古屋第一日赤病院に受診に出かけた時、庭にクリサンセマムが咲いていた。立て札に「クリサンセマム」とあり、「キク科、一年草、南ヨーロッパ原産」とあるから間違いない。
 「クリサンセマム」なら一年前の3月に一文を弄している。その時、私は「清楚で気品のある美しい草花で、ノースポールに似ている」と記し、文末に次のように記している。「クリサンセマムと大病院。本当に似つかわしい。出来れば一画に、雪のように一面真っ白なノースポール仕立てのものがあったらな、と思った」
 が、最近クリサンセマムはノースポールそのもので、クリサンセマムとも呼ばれていると知った。ノースポールなら、東山公園でも見かけ、小牧市でも見かけている。菊科は秋に開花するが、ノースポールは早春に開花する。ここでは小牧市で見かけた一枚を掲げておくが、気品と清楚が一体になった美しい花である。
 名古屋第一日赤のノースポールはまだ咲き始めたところで、これから3月にかけて咲き揃い、一面地面を真っ白に染めることだろう。
   看護師や医師に似つかう白い花ノースポールの季節来にけり (桐山芳夫)
   腰かがめ薬剤手にし白菊をしばし見とれり我がただ一人   (桐山芳夫)
 私は即座に日赤を立ち去る気になれず、ノースポールの先に咲いていた紅い山茶花に目をやり、一呼吸置いてから、駐車場に向かった。
 ノースポールは小柄で丈の低い花。足元に一輪や二輪咲いていても、誰も気に留めないような、いわば、そういう意味では目立たない花。が、その目立たない小花であるからこそ、私のような目立たない人間には寄り添っていてくれるようで、とてつもない親近感を覚えるのである。
             (2018年2月5日)
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