西日本豪雨

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　私は最近あまり時事問題に言及しないようにしている。マッカーサー元帥の言葉ではないが「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」という心境になりつつあるというのが一点。能力のない自分が色々多方面に目を向ける余裕がないというのが第二点。政治、経済等々に振り回されるのではなく、自分が目を向けている分野に集中して後世に,なにがしかの微々たる種を蒔くことができれば十分ではないかと思うようになってきている。
　そんな私でも元新聞部員の虫が時事問題に全く無関心ではいられない時がある。今回の西日本豪雨がそれである。死者は日を追うごとに増え続け、今夜８時の共同通信社のまとめによると、死者は１７４人に上っている。安否不明者は８７人。この分では死者は２５０人前後に達するかも知れない。
　今回の豪雨は平成未曾有の規模の豪雨災害である。豪雨による死者は、平成５年８月に鹿児島県を襲った豪雨が最大の被害で、４８人。後はすべて２６人以下にとどまっている。今回は広島県や岡山県だけで、各５０人以上の規模。まさに平成豪雨の中でも突出した大被害に上っている。
　平成どころか、昭和５７年（１９８２年）７月に起こった長崎県豪雨災害（死者３２３人）に迫る、実に３６年間ぶりの記録に迫ることになる。
　報道にあるように、河川の氾濫や土砂崩れ等が原因だが、生きている内にもうこんな豪雨災害は起こってほしくないという気分に陥らざるを得ない大災害だ。
　災害に遇われた方々、及びそのご家族、関係の方々等のご冥福ならびにご心痛に心からお祈りを捧げたいと思う。これが、最近あまり時事問題に言及しないようにしている私が、あえて一文を弄する気になった理由である。同様に、何万ともあるいは何十万人とも知れない避難の方々にもお祈りを捧げたいと思います。
.　　　　　　　　　　　　（２０１８年7月１１日）