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福厳寺

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 前回(22日)本欄の末尾近くで、活力の維持のためにも今後も「あちこちの名所旧跡に足を運んだり~」と記した。その言のせいではないが、昨日、早速小牧市大草に建立されている福厳寺(ふくごんじ)に出かけた。テレビで名刹の一つと紹介されていたので、いつか訪ねてみようと思っていた。昨日、小牧に出かける藪用があったので、その機会を利用して早速足を運んだ次第である。
 突然のこととて事前の調査なしの、いわばいきあたりばったりの訪寺だった。事後調査によればどうやら創建は応仁の乱末期の1476年(文明8年)。全国有数の曹洞宗の寺院という由である。詳細は別記事を用意したいと思うが、こうした名刹に足を運ぶことは私にとっては無上の喜びである。心身ともにリフレッシュできるからというありきたりの理由だけではない。名刹の場に立てていられる自分。好奇心に満ち満ちている自分。つまりわが活力を再確認し得ている自分。そうした自分の存在を感じられるそのことがありがたく、うれしいのである。
   名刹はわが喜びと山門をくぐりていくに身引き締まれり
   眼前に本堂そびゆ福厳寺ひそやかにして風一つなし
 山門の前面に静かに横たわる冬の古池、背後の山や木々等々、森閑とした中に、福厳寺はひっそりとしたたたずまいを見せていた。春になれば、きっと観光客が多く訪れてにぎやかだろうなと思いつつも、私自身にとってはさほど重要な要素ではない。人々の群れで賑わう光景はそれはそれで人間好きな私には大歓迎であるが、人の気配ひとつない冬寺の山門をかいくぐって本堂の前にひとりぽつねんと身を置くのもかけがえのない大切な空間である。侘びしいだの荒涼とした情感だのといった感慨は私の中には一切生まれなかった。冬の名刹、これもまたよし、それが私の活力が捉えた実感だった。
           (2014年12月24日)
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