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Channel: 古代史の道
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病中吟

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 この度、私は健康診断異常なしの身から、11月29日に、突如として、名古屋第一赤十字(中村日赤)病院に救急車で運ばれ、死線をさまようことになりました。肺炎球菌にかかったようです。文字通り、死ぬか生きるかとなり、実に3週間余点滴投与だけで過ごしました。さらに、3週間半、点滴投与が続きました。
 この間一ヶ月半、手に点滴の管が付いて、不自由でたまりませんでした。ほぼ24時間ベッドに横たわったままでした。もとより、パソコンがありませんからブログも不可。
 ところが頭の方は生きてますから、何かやることないかと、退屈で退屈で仕方がありません。その退屈さは、苦行そのもの。死にたくなりました。
 そんな中で、私のたった一つの生き甲斐は俳句。なかなか文字にならない、自分でも自分の文字が読めない、ひどい文字で、作句。看護婦の方に筆者してもらって、「中村日赤の皆さんへ」と題して、以下のような句が出来ました。数日に一句という遅々たるペースです。その性格上、句は病中寺に集中。

 中村日赤の皆さんへ(2018年11月29日~2019年1月24日)

   1  ひと実(み)さへ実らせぬまま逝く恐怖
   2  地獄路も生きててこそぞ冬迎かふ
   3  晩秋や心底生死をあきらめぬ
   4  山茶花咲く医の道を疑う気になれず
   5  先を信じ生きたればこそ歳の見ゆ
   6  よみがえりつつを覚えし年の暮
   7  気高きはナイチンの御霊歳間近
   8  助けられクリサンシマムに手を振れり
   9  来院の母の背に笑む歳近し
   10 誰も来ぬこの病室にも歳ゆけり
   11 病室の深閑として年暮るる
   12 日赤真下路面に初の三輪車
   13 医のおかげ命つながり年明くる
   14 初仕事ナイチンゲールの御霊継ぎ
   15 年も四日ひっそり来たる見舞客
   16 春の風主治医の声は神の声
   17 雪冠むるああ霊峰や伊吹山
   18 久々に病室出ればちらり雪
   19 雪晴れや患者にまつわる女の児
   20 成人式来りて日赤花やげり
   21 成人式日赤の前ざわめけり
   22 絶好の部屋替窓に冬の街
   23 東方に凍てつく名古屋のネオン街

 以上、日赤の病室にて、私、(桐山芳夫)が作句。

 続いて、あま市民病院に転院し、(2019年1月25日~3月1日)

   24 ちら雪のあま市病院に世話になる
   25 あま病院トンビ飛び交ふ冬の空
   26 孫のよな看大生が春を呼ぶ
   27 春呼びし孫のよな子とハイタッチ
   28 寒椿出入りしきりの駐車場
   29 立春前真っ赤な車病院へ
   30 飛び回る主治医の姿春来たる
   31 寒椿主治医の笑顔重なりぬ
   32 やさしさに厳しさ秘めぬ主治医かな

 以上、あま市民病院の病室にて、私、(桐山芳夫)が作句。

 以上でお分かりのように、自然吟が多い俳句の中にあって。一種異彩とも言える病院吟が32句並びました。ご愛読いただければ幸いです。

 なお、こうした作句課程で、私の俳句観に変化が出ました。後日述べるつもりです。

           (2019年3月3日)
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