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最近、ときどき老後生活の話題を耳にする。老後の生活設計をどう描けばよいのかという話題である。基本的には制度に深くかかわっているが、とっくに現役を卒業している私がそれを考えたり提案したりする任にない。ただ、私という一個人の参考事例として、若い人々にも何らかのヒントを与えられるかも知れないと思って筆を執った。
万人承知のように人は例外なく老後を迎える。ここにいう老後とは定年後という意味だが、私はすでに十代の頃に考えていた。えっ?である。理由は単純だ。貧乏人の子だくさんで、家庭は貧困にあえいでいた。年を取ってこんなんだったらたまらない、生活苦は若い内なら耐えられるけれど老後ではという恐怖だった。
私は生活の安定を最優先に考え、就職先は公務員を選んだ。本当は大学の先生になりたかったが、家庭の事情が許す筈もなかった。働きだした頃は給与が低く、家賃で消えて食べるのがやっと。ただ私の頭の中には描かれた人生設計が存在していた。あくまで老後を見据えていた。年々給与があがり、わずかだが、その中から貯蓄を始めるようになった。
老後で一番心配だったのは住居だった。年金生活に入った場合、家賃暮らしでは不安だった。50歳を迎えたのを機に思い切って分譲マンションを購入し、家賃を払うつもりと思ってローンを組んだ。ここまではほぼ十代の頃に考えていた通りに進んだ。ところが離婚が訪れてやや設計図が狂った。単身で老後に入らざるを得ない状況になった。私はローン返済に追われる一方で、年金積み立て保険に加入した。あくまで老後を見据えていた。老後に生活の安定を求めたのはもう一つの夢があった。古代史の研究と詩作である。老後の余暇ではなく、純粋に追求したかった。ために若い頃から史料収集や勉学に余暇を割いた。結果は?。老後に入った現在、ほぼ設計図どおりになり、満足している。このように、私の経験からすると誰にとっても老後の設計は遠い未来のことではないと言える。
(2015年4月18日)
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最近、ときどき老後生活の話題を耳にする。老後の生活設計をどう描けばよいのかという話題である。基本的には制度に深くかかわっているが、とっくに現役を卒業している私がそれを考えたり提案したりする任にない。ただ、私という一個人の参考事例として、若い人々にも何らかのヒントを与えられるかも知れないと思って筆を執った。
万人承知のように人は例外なく老後を迎える。ここにいう老後とは定年後という意味だが、私はすでに十代の頃に考えていた。えっ?である。理由は単純だ。貧乏人の子だくさんで、家庭は貧困にあえいでいた。年を取ってこんなんだったらたまらない、生活苦は若い内なら耐えられるけれど老後ではという恐怖だった。
私は生活の安定を最優先に考え、就職先は公務員を選んだ。本当は大学の先生になりたかったが、家庭の事情が許す筈もなかった。働きだした頃は給与が低く、家賃で消えて食べるのがやっと。ただ私の頭の中には描かれた人生設計が存在していた。あくまで老後を見据えていた。年々給与があがり、わずかだが、その中から貯蓄を始めるようになった。
老後で一番心配だったのは住居だった。年金生活に入った場合、家賃暮らしでは不安だった。50歳を迎えたのを機に思い切って分譲マンションを購入し、家賃を払うつもりと思ってローンを組んだ。ここまではほぼ十代の頃に考えていた通りに進んだ。ところが離婚が訪れてやや設計図が狂った。単身で老後に入らざるを得ない状況になった。私はローン返済に追われる一方で、年金積み立て保険に加入した。あくまで老後を見据えていた。老後に生活の安定を求めたのはもう一つの夢があった。古代史の研究と詩作である。老後の余暇ではなく、純粋に追求したかった。ために若い頃から史料収集や勉学に余暇を割いた。結果は?。老後に入った現在、ほぼ設計図どおりになり、満足している。このように、私の経験からすると誰にとっても老後の設計は遠い未来のことではないと言える。
(2015年4月18日)