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前回、ここ70年という短期間に命名状況が目まぐるしく激変したことを述べた後、私は次のように記した。
「最新(平成26年)発表のランキング上位をみると、女の子(陽菜、結愛、愛莉等々)も男の子(大翔、陽向、悠真等々)も一見何と読んでいいのか分からない名前がズラリと並んでいる。」
何と読んでいいのか分からないのはひとり私だけではあるまい。少なくとも年輩の人々には目を白黒させられる名前である。こうした名前が急増してきたのは少しでも人と変わった個性的な名をつけたいと欲する、いわゆるオンリーワン志向が作用しているらしい。が、ここで注意して欲しいのはそうした個性志向が皮肉なことに結果的には反作用を及ぼしていることである。すなわち、個性的たれと思って命名したのに結果的には没個性となって表れているのである。
どういうことかというと、ランキングが上位の名前は、それだけ人気が高く、多くの人々が命名していることを示している。あえて意地悪な言い方をすれば差別化を意図してつけた陽菜、結愛、愛莉等々や大翔、陽向、悠真等々はみんながつけている名だという、皮肉な結果を示しているのである。こうなると、かって和子、幸子、洋子等々すべて「~子」だった女の子の名前が新鮮に思われてきませんか。同様に男の子の勝、勇、進等々も。
差別化を図ったつもりが、単に流行に走っただけなのかも、という見方も可能なのである。時代の推移が激しい現代。生まれてきた赤子が送る生涯は長く、その間に命名はどんな変革を受けるやも知れない。私には時代の流れや流行に流される形で命名するのは考えものに思われてならない。大切なお子さんの大切な名。一歩立ち止まって、「待てよ」ということがあっても良い気がするのだが、いかがだろう。
(2015年5月8日)
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前回、ここ70年という短期間に命名状況が目まぐるしく激変したことを述べた後、私は次のように記した。
「最新(平成26年)発表のランキング上位をみると、女の子(陽菜、結愛、愛莉等々)も男の子(大翔、陽向、悠真等々)も一見何と読んでいいのか分からない名前がズラリと並んでいる。」
何と読んでいいのか分からないのはひとり私だけではあるまい。少なくとも年輩の人々には目を白黒させられる名前である。こうした名前が急増してきたのは少しでも人と変わった個性的な名をつけたいと欲する、いわゆるオンリーワン志向が作用しているらしい。が、ここで注意して欲しいのはそうした個性志向が皮肉なことに結果的には反作用を及ぼしていることである。すなわち、個性的たれと思って命名したのに結果的には没個性となって表れているのである。
どういうことかというと、ランキングが上位の名前は、それだけ人気が高く、多くの人々が命名していることを示している。あえて意地悪な言い方をすれば差別化を意図してつけた陽菜、結愛、愛莉等々や大翔、陽向、悠真等々はみんながつけている名だという、皮肉な結果を示しているのである。こうなると、かって和子、幸子、洋子等々すべて「~子」だった女の子の名前が新鮮に思われてきませんか。同様に男の子の勝、勇、進等々も。
差別化を図ったつもりが、単に流行に走っただけなのかも、という見方も可能なのである。時代の推移が激しい現代。生まれてきた赤子が送る生涯は長く、その間に命名はどんな変革を受けるやも知れない。私には時代の流れや流行に流される形で命名するのは考えものに思われてならない。大切なお子さんの大切な名。一歩立ち止まって、「待てよ」ということがあっても良い気がするのだが、いかがだろう。
(2015年5月8日)