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Channel: 古代史の道
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ヤマブキの花

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 腰痛に苛まれてから10日間ほど経った。大した一文を披露出来ず、万葉集も遅れがちだったが、一昨日あたりから、回復してきた。医院に行かねばならぬかと思っていたが、この分だと行かずに済みそうである。こんな所でくたばってなるものかと思っていたので、順調に回復しつつあるのを感じてほっとした。
 さて、一昨日、伏見町を歩いていたら、黄色い花に出合った。やさしい色合いの花で、「早く治れよ、腰よ、腰よ」と励まされているようで、気持ちがなごんだ。数枚カメラに収めて人に尋ねると「ヤマブキの花に似ているね」と言われた。ヤマブキ色とはこの花のような色のことをいうのかと妙に納得してしまった。
 ヤマブキといえば、江戸城築城で有名な太田道灌と少女紅皿のエピソードが有名である。道灌が越生町(おこぜちょう・埼玉県入間郡)に鷹狩りに出かけた際、にわか雨に出合って、蓑を借り受けようと乞うた。みすぼらしい家の中から出てきた紅皿は蓑ならぬ山吹の花一輪を差し出した。むっとした道灌はそのまま帰宅し、その話をすると、近臣の一人が進み出て後拾遺集に載っている「七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞかなしき」という兼明親王の歌を示した。「家は貧乏で蓑一つない」という意味ではないか、と告げた。道灌は我が身の不明を恥じ、歌道に邁進するようになったという伝承である。
 黄色い花は元来きつい色。が、この花の場合はどこかやさしい色合いの花である。なんともタイミングのいいときに出合ったものである。
   腰さすり回復途上の目にやさしやまぶきの花一面に咲く
   やまぶきの花に包まれいやさるる腰の痛みも解けていくごと
 私は可憐でどこかやさしい色合いを帯びた花にいやされ、一刻も早く、元気を取り戻し、元通りの活動に戻りたいと願わずにいられなかった。
          (2015年6月4日)
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