政治経済等時事問題おしゃべり
8月いっぱいまで長引けば筋の悪い安保法案はお流れとなる、と私は見通しを立てていた。ところが9月まで国会を延長し、安倍総理は何が何でも安保法案を成立させようとしている。今回の安保法案が、憲法も従来の政府方針も無視した、あまりにも筋の悪い代物であることは、これまで4,5回に渡って論じてきたので、読み返していただければ明白である。
さて、9月に成立させようとすると、今週中に数を頼んででも強引に衆議院を通さないといけない由である。世論の喚起が高まりつつあるのに、もしも強引通過を強行すれば、思いとどまらせるのに間に合いそうにない。で、急遽一文を弄することにした。
安保法案に対する世論は80%を越す圧倒的な反対ないし審議延長を求めているのに、政府は耳を貸そうとする気配がない。それは安倍総理自身が「反対はあるだろうけれど構わない」と思っているからである。祖父の岸総理の例を挙げて「あれも反対が多かった」といっているからである。あの時は専守防衛でやむを得ない、と国民は思ったので後に自衛隊を認めることになった。今回は全く異なる。すでに軍事大国であるのに、なお、その上を目指そうとしている。世界の平和のために不良国家の抑止力を高めるためと豪語しているからである。名実ともにアメリカに次ぐ世界の超軍事大国をめざさんとしているからである。専守防衛とは根本的に考え方が異なる。「反対はあるだろうけれど構わない」とは何という世論を馬鹿にした発言だろう。現在我が国は世界有数の教育大国であり、国民の知的水準は一級品だ。国民は決して馬鹿ではない。国民を衆愚視したかのごとき発言。国民の、それも圧倒的な反対があれば思いとどまるのが民主主義ではないか。「反対はあるだろうけれど」はとんでもない感覚である。
それにつけても、かって自民党は自由闊達な議論の党であった。青嵐会、新自由クラブ等々若手議員は反対意見があれば堂々と議論し、自民党と袂を分かってでも反骨精神にあふれていた。中川一郎、渡辺美智雄、石原慎太郎、森喜朗、浜田幸一、河野洋平、鳩山邦夫等々だ。総理ないしその周辺がなんと言おうと、彼らは自ら信ずる信念を貫いて大物議員に育っていった。
国民を馬鹿にしてはいけない。安保法制といえば大問題。今の自民党には波風一つ立っていないように見える。公明党などは自由の立場であるのに政府べったりに見える。国民は馬鹿ではない。今こそ論陣を張って反骨を示す自民党議員が飛び出せば、国民は拍手喝采するであろうに・・・。私には、自民党内から自由闊達な議論が失われてしまったのだろうか、と不可思議でならない。地方議会では反骨党員も出てきているようだが・・・。
もう一度繰り返す。安保法制は大問題。民主主義の党、自民党内に反骨精神に満ちた党員はいなくなってしまったのだろうか
(2015年7月12日)
8月いっぱいまで長引けば筋の悪い安保法案はお流れとなる、と私は見通しを立てていた。ところが9月まで国会を延長し、安倍総理は何が何でも安保法案を成立させようとしている。今回の安保法案が、憲法も従来の政府方針も無視した、あまりにも筋の悪い代物であることは、これまで4,5回に渡って論じてきたので、読み返していただければ明白である。
さて、9月に成立させようとすると、今週中に数を頼んででも強引に衆議院を通さないといけない由である。世論の喚起が高まりつつあるのに、もしも強引通過を強行すれば、思いとどまらせるのに間に合いそうにない。で、急遽一文を弄することにした。
安保法案に対する世論は80%を越す圧倒的な反対ないし審議延長を求めているのに、政府は耳を貸そうとする気配がない。それは安倍総理自身が「反対はあるだろうけれど構わない」と思っているからである。祖父の岸総理の例を挙げて「あれも反対が多かった」といっているからである。あの時は専守防衛でやむを得ない、と国民は思ったので後に自衛隊を認めることになった。今回は全く異なる。すでに軍事大国であるのに、なお、その上を目指そうとしている。世界の平和のために不良国家の抑止力を高めるためと豪語しているからである。名実ともにアメリカに次ぐ世界の超軍事大国をめざさんとしているからである。専守防衛とは根本的に考え方が異なる。「反対はあるだろうけれど構わない」とは何という世論を馬鹿にした発言だろう。現在我が国は世界有数の教育大国であり、国民の知的水準は一級品だ。国民は決して馬鹿ではない。国民を衆愚視したかのごとき発言。国民の、それも圧倒的な反対があれば思いとどまるのが民主主義ではないか。「反対はあるだろうけれど」はとんでもない感覚である。
それにつけても、かって自民党は自由闊達な議論の党であった。青嵐会、新自由クラブ等々若手議員は反対意見があれば堂々と議論し、自民党と袂を分かってでも反骨精神にあふれていた。中川一郎、渡辺美智雄、石原慎太郎、森喜朗、浜田幸一、河野洋平、鳩山邦夫等々だ。総理ないしその周辺がなんと言おうと、彼らは自ら信ずる信念を貫いて大物議員に育っていった。
国民を馬鹿にしてはいけない。安保法制といえば大問題。今の自民党には波風一つ立っていないように見える。公明党などは自由の立場であるのに政府べったりに見える。国民は馬鹿ではない。今こそ論陣を張って反骨を示す自民党議員が飛び出せば、国民は拍手喝采するであろうに・・・。私には、自民党内から自由闊達な議論が失われてしまったのだろうか、と不可思議でならない。地方議会では反骨党員も出てきているようだが・・・。
もう一度繰り返す。安保法制は大問題。民主主義の党、自民党内に反骨精神に満ちた党員はいなくなってしまったのだろうか
(2015年7月12日)