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空雲寺のクロマツ

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 11月5日、宝珠院とともに名古屋市中川区の空雲寺を訪ねた。空雲寺は寛文元年(1661年)鬼頭景義が開基した寺である。寺の紹介は別の機会に譲るとし、ここでは別の事柄に着目してひとこと。
 実は空雲寺という名称は極めて珍しい。というのも、カーナビ検索によると空雲寺はここ以外にない。寺らしいと思える名なのに、不思議に7万7千余もあるとされる全国中、空雲寺はここ以外にないようだ。
 私が訪れたとき、年輩の参拝者が声を掛けてきた。その人によると、昔は海だった当地、開山とともに植えたクロマツが有名だという。言われてみると、なるほど巨大なクロマツだ。山門をくぐって左手にあるが、その麓に近いところから、太い幹が二手に分かれ、一本は天空に向かって延びているが、他の一本はなんと地面を這うようにして横に延びている。名古屋市内最大のクロマツで、横に這う幹はなんと16mにも達しているらしい。
 横に這うマツは地面にくっつかないように、数十本の杭で支えられ、境内を横切っていた。16mといえば、天空に向かって延びる一本より大きいくらいだ。壮観とも奇異とも表現したくなるマツだった。
 樹は天空に向かって延びてゆく、という既成概念を打ち破らんばかりの光景だ。場所を色々ずらして、何とかカメラにおさめようとしたが、山門や土塀等に遮られて、とうていおさめようがない。数十本の杭で支えられながら地面に這うように延びるクロマツ、それが16mにも達する、という表現からその大きさを察していただけよう。
 前回、取り上げたフラリエで遭遇した奇妙な植物フォックスフェースといい、今回の空雲寺のマツといい、型にはまらない植物の多様性には驚くばかりである。
    地面を這う巨大なクロマツ直に見て得をしたよな気分になれり
           (2016年11月14日)
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