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黄色のチューリップ

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 梅や桜の季節も過ぎ、いまや春真っ盛りである。地上には色彩豊かな花々が咲きそろい、路傍を彩っている。チューリップ、バラ、ボタン、ツツジ等々。赤、白、桃、紫等々。こうした中にあって、黄色の花は数少ないだけに、ひときわ目を引く。
 先日、中村公園で見かけた赤いチューリップ。ずらりと一線に30本以上が並び咲き、印象的だった。ところが、今回見かけたチューリップは、中村公園の花より一回り大きく、すべて真っ黄色。いやでも目を引きつけられずにはおかなかった。大きな鉢に植えたチューリップを一列に並べたものだが、場違いなほど鮮やかだった。
   チューリップ老いの目を引く居並びて      (桐山芳夫)
   チューリップ真っ黄の黄色忘られず       (桐山芳夫)
 鮮やかな色の花は印象的だが心地よいとは言えない。特に黄色の花は、近づいていってじっくり見る気になれない。が、遠くからでも注意を引き寄せる力がある。奇妙なたとえだが、黄色のワンピースに身を包んだ踊り子に似ている。踊っていなくとも、たたずんでいるだけで引き寄せられる。赤い花々のように、白い花々のように、にぎやかで魅力あふれるという印象は薄い。それでいて、注意を引きつける不思議な力がある。菜の花やタンポポなども黄色い花で、遠くからでもすぐそれと分かるほどである。
 だが、ずらりと並んだ黄色いチューリップはひときわ強く印象に残る。はじけたり、広がったりした、いわば派手な姿は見せないで、ただ佇んでいるだけの様子で咲いている、にもかかわらず、チューリップには人を引きつけずにはおかない不思議な魅力がある。とりわけ黄色いチューリップ。これは花の色のせいだろうか。それともその咲いた姿のせいだろうか。判然としない私であった。
            (2017年4月28日)
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