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Channel: 古代史の道
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海外旅行

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 私は青年時代のいっとき、英語にのめりこみ、英米文学を夢中になって読んだ。A・ヘミングウエイ、S・モーム、O・ヘンリー、K・マンスフィールド等の作品に夢中になった。その関連で英会話にも興味を抱き、いまだに英会話クラブに属し、例会に顔を出している。
 さて、英会話を続ける以上、いつかは海外に出かけて見聞を広めたいと希望していた。出かけたい、出かけたいと熱望しながら、今日までその夢を果たせないでいる。というより、この歳になっては、歩行困難でもあり、不可能であろう。
 ところで、先日、あるテレビ番組で「毎年、一回以上海外に行く人は」というアンケート調査に7%の人が「イエス」と答えている。7%というのはそんなに高い数字とは言えないが、しかし、毎年一回以上行くとなれば、私のような者には極端に高い数字に見える。
 時代は随分変わったものだ。いまや海外旅行は、夢やあこがれではなく、日常茶飯事になってきている。わずか数十年前までは、海外旅行は、滅多に実現しない夢やあこがれであったのに。
 こんなわけで、英会話クラブの例会でも海外旅行の話題も日常茶飯事になり、「実は私はいまだに一回も海外に出たことがないんですよ」と言うと、目を丸くし、「えっ、ほんとうなんですか」と驚かれる始末。肩身が狭いというのはこのことを言うのだろう。
 が、その私に最も強く印象に残っているのは、答志島という三重県の離島で出会った一人のおばあさんである。「幸福とは」と題して本欄に書いた記憶があるが、こんな話である。彼女は島内で生まれ3人の子をもうけた。が、島外に一歩も出たことがない。延々と山中の狭い畑を耕し続けているのだという。
 オリンピックで金メダルを取ったり、選挙で大統領や総理大臣になる人もいるだろうが、私の一番印象に残っている人は、このおばあちゃんなのである。
            (2017年4月25日)
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