チビ君助かりそう

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　私は、１６日に相棒のチビくん（飼い猫）が緊急事態であると記した。丸五日間、全く飲まず食わず。人間の私ならどうなってしまったのか分からない。私は心配でたまらず、その後五日間の内に二カ所の動物病院を訪れた。血液検査およびレントゲン検査を受け、腎臓に異変ありと診断された。幸いに他に異変は見当たらず、わずかな希望を抱いた。費用は計９万円に及んだ。
　この調子では年金暮らしの私には無理だと思われた。が、５回目の往診の後。薬の投与を条件に家で様子を見てみることになった。１８日頃（飲まず食わずになってから一週間後）から水を飲むようになり、食べるようになった。初めて食べたときのうれしかったこと、うれしかったこと。前回、私は次のような歌を記している。
　　　手を合わせどうか助けてと祈る我れ吾子でないのに猫の一匹　　（桐山芳夫）
　２０日には私の寝床にやってくるようになった。まだ予断を許さないだろうが、食べる量も少しづつ増え、動きも活発になってきた。
　なにしろ、チビくんは幾度も記しているように、毎晩添い寝にやってくる、相棒中の相棒。言葉は交わさなくとも、この世の同士。居ると居ないでは天と地の運命共同体。
　ただ元気になりつつあるのはいいのだが、一つ厄介なことがある。居間と書斎を行き来するのについて回るようになった。一番厄介なのは私の机の上に飛び乗ってくる回数が増えたことである。これまで、一日に一回だったのだが、三回も四回も飛び乗ってくるようになったのだ。そして私の左手を枕にして、甘えるように寝る。一回の時間は５分ほどだが、片手が不自由になって、うっとうしくってならない。
　こんなことを言っちゃあいけませんね。永久に三回も四回も飛び乗ってくるわけじゃないだろうし、ともかくチビくんが助かっただけでよしってしなくっちゃあ。
　　　　　　　　　　　　（２０１８年４月２５日）