Quantcast
Channel: 古代史の道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

無為の一日

$
0
0
日々つれづれ-16トップへ
 昨日はどういうわけか終日何もする気が起きなかった。せかせかと何かやっていないと落ち着かない私にしては珍しい。夕方、相棒の彼女と顔を合わせたが、こうした内面に関わる事項は理解してもらえそうにないので、話題にしなかった。
 「何もする気が起きないってことあるよね」と言ってみても、返ってくる彼女の言葉は想像がつく。「床掃除、トイレ掃除、洗濯等々やることいっぱいあるじゃん」と言われそうで、会話はちょんである。
 せっかく私に逢いにきたのに「何もする気が起きないってことあるよね」では会話が始まらない。なのでその言葉をぐっと内部に呑み込んで私は普段の私を装った。
   暮れていく我が生き様の路傍に咲く赤きつつじにかなわぬ気がす
   やったとて誰ぞかほめる人やあるある筈なしと雲に目をやる
   迫り来る我が終焉を思うとき流らう雲の行方を追えり
   ひともとのつつじたくましいつの間におのが存在誇示し咲いている
 かくして私の無為の一日は暮れていった。文字通り、何もしないまま。相棒が言うであろう、「床掃除、トイレ掃除、洗濯等々」何ひとつしないまま。
 何だか弱気になっているような自分。が、単なる弱気になったのとは異なる。うまく説明出来ないが、もっと深く、もっと根本的な、いわば自分という者の存在が何なのか、そこに何か意味があるのか、それを問うてみたい気分。そんな気分に支配されたままの一日であった。
 自殺をしようという気も、まして自殺をする勇気もない私。さりとて、このままだらだらと生き続けていくのもしんどい気分。正直こんな気分に襲われ、無為の一日が過ぎていってしまった。
            (2018年5月30日)
イメージ 1


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

Trending Articles