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チビの死ー2

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 飼い猫のチビ君の死去から一週間。思い出が多すぎ、書きたいことがいっぱいありそうである。禁を破って5,6回は連続して記すつもりだった。が、思い出をたどればたどるほど悲しみが増し、筆が重くなる。「いつまでうじうじしているんだ」とチビ君自身に叱られそうだ。で、チビ君のことはこれでおしまいにしたい。
 チビが生まれたのは2005年7月9日。生まれてまもなく我が家にやってきたので、13年余も私と共に暮らしたことになる。チビにしてみたら、私は父親というより母。否母親そのものだったに相違ない。一、二歳で成長し、以来、ほとんど毎晩私のところにやってきた。冬が近くなると、毎晩布団に潜り込んできて、添い寝状態になった。息苦しくなって、布団から出ても、布団から去ることはなく、その上で朝まで共寝した。
 私が机に向かっていると、机に飛び乗ってきて、初めの内は私の作業の邪魔をした。が、それも次第に、キーボードや私の手を避けるようにようになり、まるで私のやっていることが分かっているような様子だった。
 洗面台に飛び乗って水を飲むことを覚え、しばしば飛び乗ってきて水を飲んだ。飲み放しのままにして、水道が流れ放しの時期が続いた。が、その内に私の所にやってきて「水を止めたらどうなの」と言わんばかりに「ニャーゴ、ニャーゴ」と知らせるようになった。
 一番不思議なのは、機嫌がいいときは「握手、握手」と言って片手づつ求めると、おもむろに片手づつ出すことだった。「犬でもないのに」と思うと、おかしくてならなかった。
 これらはほんの一例だが、まるで「ツーカー」のような間柄だった。
   相棒は亡くなられてみてぽっかりと穴あきしまま埋めようもなし (桐山芳夫)
 同じ生き物として、同じ空間と同じ時間を共有してきたかと思うと、いい知れない思いに捉えられる。チビ君、本当に今日までありがとう。以上。
           (2018年11月2日)
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