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昨夜、東京に勤務し始めた頃の夢をみた。なぜそんな昔のことが突如として夢に出てきたのか分からない。勤務地に関連した緊張した日々のことなら分からぬでもない。が、それとはおよそ関係もない場所のことだったので驚いたのである。新宿区歌舞伎町である。
現在でもそうなのか否か分からないが、半世紀前の歌舞伎町は日本でも代表的な歓楽街であった。パチンコ等の遊技施設や映画館が集中し、飲食店や喫茶店が建ち並ぶ一大歓楽街だった。モデルとおぼしき美女もさっそうと通過するそんな街だった。ファッション等にとんと興味のなかった私の目には、せっかくの服飾も目にとまらなかった。が、きっとそうした光景も頻繁に目についたことだろう。
さて、夢の中では、私はひとりぽつねんと繁華街を歩いていた。実に種々様々な人々が往来にあふれていた。それでいながら、私は人々に少しも溶け込んでいなかった。きっと、都会の孤独という奴なのだろう。
悲しくも晩秋往来人多(さわ)に (桐山芳夫)
酒のみて歌舞伎町行く冬近し (桐山芳夫)
暮れなずむ秋となりつつ歌舞伎町 (桐山芳夫)
なぜか秋夢に出で来る歌舞伎町 (桐山芳夫)
椋鳥の繁華の街に飛びたてり (桐山芳夫)
50年も経って、こんな夢を見るなんてどうしたことだろう。何か理由があるのだろうが、夢そのものに何か意味を見いだそうとするのは無意味だろう。ただ、半世紀も前の体験が、突如として夢に出てくるのは、完全に過去のことを忘れ去っているわけではないことだけは確かである。完全に忘れ去ったように見えながら、無意識下にはちゃんと残っている。
(2018年11月10日)
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昨夜、東京に勤務し始めた頃の夢をみた。なぜそんな昔のことが突如として夢に出てきたのか分からない。勤務地に関連した緊張した日々のことなら分からぬでもない。が、それとはおよそ関係もない場所のことだったので驚いたのである。新宿区歌舞伎町である。
現在でもそうなのか否か分からないが、半世紀前の歌舞伎町は日本でも代表的な歓楽街であった。パチンコ等の遊技施設や映画館が集中し、飲食店や喫茶店が建ち並ぶ一大歓楽街だった。モデルとおぼしき美女もさっそうと通過するそんな街だった。ファッション等にとんと興味のなかった私の目には、せっかくの服飾も目にとまらなかった。が、きっとそうした光景も頻繁に目についたことだろう。
さて、夢の中では、私はひとりぽつねんと繁華街を歩いていた。実に種々様々な人々が往来にあふれていた。それでいながら、私は人々に少しも溶け込んでいなかった。きっと、都会の孤独という奴なのだろう。
悲しくも晩秋往来人多(さわ)に (桐山芳夫)
酒のみて歌舞伎町行く冬近し (桐山芳夫)
暮れなずむ秋となりつつ歌舞伎町 (桐山芳夫)
なぜか秋夢に出で来る歌舞伎町 (桐山芳夫)
椋鳥の繁華の街に飛びたてり (桐山芳夫)
50年も経って、こんな夢を見るなんてどうしたことだろう。何か理由があるのだろうが、夢そのものに何か意味を見いだそうとするのは無意味だろう。ただ、半世紀も前の体験が、突如として夢に出てくるのは、完全に過去のことを忘れ去っているわけではないことだけは確かである。完全に忘れ去ったように見えながら、無意識下にはちゃんと残っている。
(2018年11月10日)