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チビの旅路

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 チビの死に遭遇して3週間になる。何とかその死を乗り越えて前を向こうとしているのだが、3週間ではとうてい乗り越えられそうにない。出来るだけチビの話題は口に出さないようにしている。が、なんらかの機会に思い出すと、涙ぐみそうになる。
 人間の相棒の方もチビのことを可愛がっていて、よく世話もしてくれていた。知らず知らずの内にチビの話題になる。彼女は、彼女の知り合いや友達の猫を少なからず見てきているので、そこそこ色々な猫を知っている。
 彼女によると、チビは特別に恐がりで神経質な猫だった。カラスが飛んできてベランダの手すりに止まっても、追い払うどころか、じっと見ているだけ。狩りは死にかかった小さな蝉しかつかまえようとしない。こんな風で彼女はチビが可愛くて仕方がなかったらしい。加えて、jinsenさんやきしめんさんも私の心情を気遣って下さった。
 もう少し何とかしてやれなかったかと思うと、悔いが残って仕方がない。何とかキリをつけなければと、作句してみた。
      晩秋やチビし死なせて悔いばかり    (桐山芳夫)
      弱虫は枯葉を拾う我ひとり       (桐山芳夫)
      チビ死してイチョウ黄葉の風に舞う   (桐山芳夫)
      さよならと言う勇気出ずチビの秋    (桐山芳夫)
      いと急にチビ去りゆきし秋の月     (桐山芳夫)
      秋雨や床でチビ探る無意識に      (桐山芳夫)
      ああチビよチビチビ黄葉のごと散りぬ  (桐山芳夫)
 だが、こうした作句によって、チビの旅路を見送る心境になれそうにない。それほどチビくんは私の心の支えであった。
           (2018年11月17日)
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