Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

羽ばたけ箱根の星

日々つれづれ-11トップへ
 私の古くからの読者なら、私が箱根駅伝のフアンの一人であること、承知のことだろう。並み居る駅伝ランナーの内、私の最も応援してやまない選手は順天堂大学の今井正人選手と東洋大学の柏原竜二選手の二人だった。二人の共通点は標高差775mもの上り坂区間の5区(小田原~箱根・芦ノ湖)のランナーだったということである。23キロ余に渡る長距離を走破するだけでも私などは想像を絶する区間。加えて標高差775mもの上り坂。人間業とは思われない苦行。
 今井選手は大学4年間駅伝に参加。一年生の時は二区を任されたが、二~四年生の際は5区を走破。三年連続区間新記録を更新するという輝かしい成績。トップとは数キロ余も離れた所から次々とランナーたちを抜き去ってトップに躍り出る、まるで神業(かみわざ)を見ているような姿に感動したのは私一人ではあるまい。ところが、その今井選手の記録を更新する神童が出現する。柏原選手である。両ランナーの走破記録は桁違いであり、ために「山の神」(今井)、「新・山の神」(柏原)と称されるに至っている。
 さて、そのうちの今井選手だが、さきの東京マラソン(2月22日)で、日本選手トップ、日本歴代6位の好記録でゴールし、一躍マラソンの星に躍り出た。東京マラソンを見過ごしてしまった私は後日知ったわけだが、それでも私はフアンの一人として内なる声で快哉の声を発した。
 私が今井、柏原両ランナーのフアンであり続けているのは、雲の上のそのまた遙か先の存在であることもさりながら、とてつもない上り坂を走破する姿に勇気をもらう気がしたからに相違ない。つまり、私自身が励まされ、鼓舞される思いがしたのである。とてつもない上り坂をとてつもない記録で走破した両選手。二人とも、日本を代表する、否、世界を代表する選手に育ってほしい。否、必ずやそうなるだろうと信じている。
            (2015年2月27日)
Image may be NSFW.
Clik here to view.
イメージ 1


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

Trending Articles