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Channel: 古代史の道
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方さん

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 昨日の夕方、お正月だし、自分で作るのも面倒。というわけで牛丼の店に外食に出かけた。店はガラガラで、私のほかに一人いただけだった。注文してしばらくすると、女店員が私の席に牛丼とみそ汁を運んできた。胸の名札をみると、「方」とあった。聞き慣れない姓だと思って「かたさんですか」と訪ねた。彼女は「ちがいます」と答えた。「じゃあ、がたさん」。彼女は首を振り、「ほうです」。「ほう?珍しい姓ですね」。「よくそう言われます」。彼女との会話はたったこれだけ。
 日本の姓は二文字が圧倒的に多い。多い順に五つだけ紹介してみると、佐藤、鈴木、高橋、田中、伊藤。一文字の姓はこれに比べると、ずっと少なく、やはり多い順に紹介してみると、林、森、原、東、辻で、これらはすべて訓読みの姓。
 名前では珍名と呼ばれるものもあり、たとえば女性の名からみっつだけあげてみると、紀砂、宝石、夏花咲がある。このみっつ、どう読むかおわかりだろうか。先ず読めない。紀砂(きずな)、宝石(じゅえる)、夏花咲(つかさ)と読むのである。
 さて、出会った「方」だが、林や森と同様、少しも変わった文字ではない。姓なので、奇をてらってつけたわけではない。それを訓読みではなく、音読みで「ほう」なのだという。「ほうさん」というわけだが、普通の見慣れた文字「方」なので、私が「かたさん」と読み誤ったのもうなづいてもらえよう。ちなみに、「方」をWEBで探してみると、上位200にも入っていない。つまり「方」は大変珍しい姓であることが判明した。
 いやあ、世の中には、本当に、多種多様の姓や名前があるんだなと思った。お正月からとんだ謎解きに見舞われ、楽しい思いをした。
 謎?。そう私にとっては小さいながらも不思議だった謎。私は彼女の顔を思い浮かべながら、「方さん、ありがとう」とつぶやいた。
           (2017年1月3日)
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