Quantcast
Channel: 古代史の道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

未発掘の話題

$
0
0
日々つれづれ-14トップへ
 一昨日、思い切って東別院に出かけた。地下鉄の駅名に東別院駅があることは知っていた。名古屋中心部の一画に存在する寺らしい。が、それ以外の知識はなく、あまり興味もなかった。が、最近「なかなかの寺らしいよ」と小耳にはさんだので、急遽出かけた次第。
 行ってみておったまげた。なかなかの寺どころか、名古屋屈指の寺と言っていい大寺院だった。門碑に「真宗太谷派名古屋別院」とある。駐車場も広く、お東幼稚園もあって、大規模寺院に加え、「お東さん」と愛称される存在であることを知った。都心部にこんな所があるのかと知っておったまげた。どうも、本山を京都の東本願寺と仰ぐ寺らしい。詳細は別稿に譲るが、ここに大変な旧跡が存在していた。
 境内に入って左手奥に「古渡城跡」という碑がある。掲示によると「織田信長の父の信秀がここに城を築いて居城したことがある」旨の記述がある。さらに、その奥に「明治天皇名古屋大本営」の碑がある。明治天皇は東別院に5回も行幸され、それを記念して明治天皇行在所旧址碑が建立されたという。
 こういう寺が名古屋の都心に存在していることなど、名古屋市民でありながら不知だった。信長の父や明治天皇なら話題に事欠かない。さきに名古屋の魅力について記した際、すでに観光資源は多く、その割に話題不足と感じたが、地元に住む名古屋市民でありながら、東別院がある意味、重要な場所であったことも知らなかった。
 名古屋にゆかりの信長、秀吉、家康に加えて明治天皇。話題を掘り出したらざっくざっくと出てきそうである。木造天守閣の再建はもとよりいいが、一見、地味に見えながら、名古屋には多くの未発掘の話題が眠っているのではなかろうか。多くの人々が「住みやすい都市」と掲げる名古屋は案外人々がその魅力を知っているという気がした。今回の東別院行きは私自身が無知であることを知る機縁になったようだ。
           (2017年4月7日)
イメージ 1

イメージ 2


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1223

Trending Articles