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身を乗り出す

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 久々にチビの話題である。一昨日、相棒とチビの話題になって、私が「チビくんは臆病で大人しい猫だよね」というと、相棒は「そうそう。可愛すぎるよね」と応じた。
 私がチビのことを話題にしたのは一昨年の12月14日。以来一年半余にもなる。その少し前の10月、私は次のように作歌している。
   人ならば身動きならぬ窮屈さされど嬉しげ猫うずくまる  (桐山芳夫)
 どういうことかというと、余ったダンボール箱を置いておいたら、そこにチビが入り込んで1~4時間ほどじっとしているようになった。ちょうどチビが入り込んでぴったりの箱なのである。しばらくしたら飽きるだろうと見ていたら、以来、延々と今日まで一年半余、それもほぼ毎日入りこんでいる。時間はやや短くなって、30分~2時間ほどになったが、ほんとに飽きもせず、ほぼ毎日である。私なら、三日も家にこもっていることは出来ないので、驚異的な習わしだ。
 ところが、今朝、箱を見にいったら、箱から半分身を乗り出してじっとしているではないか。こんな姿を見たことはこれまで一度もない。窮屈だから身を乗り出したのだろうか。むろん、そんな筈はない。窮屈ならそもそも入り込む筈はない。第一、えんえんと一年半余も習わしとする筈もない。
 しからば、半分身を乗り出したままにしているのは、どうしたわけか。狭い所に入り込むのは帰巣本能ないし防御本能のなせる業だろうが、半分身を乗り出したままというのは理解に苦しむ。あまりに中途半端で、不可思議な姿態だ。色々考えてみたが、どうしても分からなく、ひねり出した答えがこうだ。ここ数日、5月にしては珍しい真夏日が続いている。その暑さのせいで、チビくんもじっと奥にこもっていられなくなったのではないかと・・・。「チビくん、頼むから変わったことしないでおくれよな」と私は呟いた。
           (2017年6月1日)
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