えっちらおっちら

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　昨日、同胞大学等で「第２９回愛知サマーセミナー２０１７」というのがあった。ここで私があらためて紹介するまでもなく、かなり知れ渡ってきた巨大セミナーである。７月１５～１７日の三日間。聴講自由、何を聞いても無料という異色のセミナ－。講師は種々様々で、中には著名な映画監督、音楽家、野球選手、棋士等々多士多彩。
　さて、私の所属している「古代史の会」もこの一画に入って講演を行った。「教科書が書かない本当の古代史」と題して四名の講師で行った。ここではその内容には触れないが、私の住居から会場の同胞大学まで比較的近いので徒歩で往復した。猛暑に加えて、よたよた歩きの私には結構の難儀だった。片道、１．５キロ強、往復３．５キロほどになる。
　普通の人の２～２．５倍かかる私なので結構大変だったことお分かりいただけよう。私たちの講義は午後１時２０分開始なので、炎天下をえっちらおっちら足を運び、４０分余もかかって会場に着いた。終わったのは午後４時１０分。まだ炎天下。少し回り道をして一時間近くもかかって家に到着。汗ぐっしょりだった。
　そんな無理して足を運ばなくとも、とお思いの方がおられよう。会場は駐車困難と予測されたので、徒歩で往復したのだが、それならタクシーなりバスなりを使えばよさそうである。だが、私にはこんな思いがあった。向学心に燃える人々なら、２キロ弱くらい徒歩でやってくるだろう。私も、という一種の意地っぱりだった。
　ご老体のくせに、つまらぬことに意地を張るもんだ。こういう素直でない自分がいるからこそ、「まだまだ向学心の火は保たれている」と自分を納得させた次第。それにしても、帽子もかぶらず、炎天下を汗水垂らしながら足を運ぶなんて、決して楽なことじゃないですね。熱中症にかからなかっただけでも「よし」としなきゃあ。
　　わが無事を試すがごとき炎天下４０分余の行程えっちらおっちら　（桐山芳夫）
　　　　　　　　　　　　　（２０１７年７月１８日）