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Channel: 古代史の道
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奇妙な失言問題

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 最近私は政治への関心が薄くなってきた。これまで、人並みに関心を抱いていたつもりだったが、それが薄れてきたのである。それだけ感度が鈍り、寄る年波を感ずるようになったということだろう。その矢先、奇妙な失言問題が発生した。江崎鉄磨沖縄北方担当相の失言問題だ。大臣は地元・愛知県一宮市の就任祝賀会後、「(国会では)しっかりお役所の原稿を読む」と述べた。安倍内閣改造から2日目の5日。「お役所の原稿を読む」というのは「考えもしないで」という風に取られて、確かに問題だ。が、同大臣は8日になって「北方領土問題については素人」発言が飛び出し、問題視された。
 だが、誤解があるような気がする。『役所の原稿を朗読する』発言はともかくとして、素人発言がなぜいけないのか分からない。一部の政治家は各分野の専門家に比べたら、素人であるのは当たり前ではないか。
 そもそも、現行の政治家は国民の中から自分たちの代弁者として投票され、国会に送り出されてくる。専門家だからという理由で送り出されるわけではない。この意味においては大部分の政治家は、阿倍総理以下みな素人と断じてよい。なので「北方領土問題については素人」は当たり前のことを言ったまでで、これを失言と断じ、テレビ報道までするのはおかしい。むしろ「自分は何事にも、通暁している」と思いこむ方が問題。「だから偉いんだ」などと思いこむとしたら、それこそ政治家として大問題。
 情報は役所や専門家から聞き取り、集め、それにより判断するのが政治家なのではないのか。この意味において、「役所の原稿を朗読する」だけでは問題。提供された役所の情報は政治的なフィルタ-が必要。が、これも多くの案件では「朗読する」だけで十分だろう。いずれにしろ、今回のような発言で大騒ぎするのは奇妙この上ない。江崎大臣には政治家本来の判断の方で頑張っていただければよい、と考える次第である。 
             (2017年8月11日)
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