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Channel: 古代史の道
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熱田の奥深さ二

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 前回、久々に熱田神宮を訪れ、夕方に近かったこともあって、回った所は極限され、十分に写真が撮れなかった。そこで、昨日、急遽神宮を再訪した。
 神宮の本筋は本宮をはじめとして数々の摂社と末社を回ることにある。が、角度を変えてみると、様々な顔を持っていて、それが神宮の奥深さにつながっている。前回、その一つに紅葉が美しく、あちこちに見られると記した。今回は紅葉に関連して樹木の話題。
 先ずクスノキ。本宮にいたる第三鳥居の前の参道脇に、滅法古い楠(クスノキ)がある。大楠の掲示が立っていて、「弘法大師お手植えの樹で、樹齢千年以上」とある。千年以上も生きていると言われても理解を超えている。クスノキは境内に七本あって、熱田神宮会館の庭や、信長塀と呼ばれる日本三大土塀と呼ばれる近くなどに立っている。
 次に四季桜(と思われる)が先述の大楠の近くに立っている。四季桜は桜の仲間だが、この時期と春に年に二度開花する。多くの木々が紅葉化するこの時期に咲くのは珍しく、空いっぱいに枝を広げ、美しい花びらを開花させてよく目立つ。なお、この四季桜は熱田神宮会館の正面左端にも咲いていて、目立っている。
 三番目は「ならずの梅」。かっこ書きしたのはこの木にも大楠と同じく掲示が立てられている。「享禄2年(1529年)頃の古図にも描かれていた古木で、毎年花は付けるが一度も実をつけたことがない奇木」という趣旨の説明がある。梅の樹なのに実がならないとは不思議な樹である。
 熱田神宮は『古事記』や『日本書紀』にもその名が見える屈指の古社。それにふさわしい樹や巨樹も少なくない。せっかく正月詣でに訪れたら、本宮の参拝を済ませたら、ぶらりと境内のあちこちをめぐって見てはいかがだろう。
 こんな目で神宮内を歩いてみるのも神宮の楽しみの一つなのではなかろうか。             (2017年12月1日)
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