政治経済等時事問題おしゃべり
第47回衆議院議員総選挙が終了した。その結果を目にして様々な感想が浮かんだ。が、「ちょっと待てよ、少々調べてから述べた方がいいのではないか」という気になり、数日遅れになった。
慎重を期す気になった最大の理由は、今回だけの結果をもってもの申しても説得力を持たないのではないかと思ったことである。
もう一つの理由は、何を観点にしてもの申すかはっきりしないままだと、単なる茶飲み話の域を出ないと考えたことである。投票率、獲得議席数、小選挙区状況、比例区状況等々色々な観点が思い浮かんだが、獲得議席数とその構成比が最重要だと考えるに至った。
以上の理由から、今回を含め、過去5回の結果をインターネット上でデータ収集を行い、私なりにデータ整理を実施してみた。第43回~47回にかかる選挙結果を踏まえた3枚の表がその結果である。
獲得議席数が最も重要なことは誰しも異論はあるまい。国民の投票によって得た現実の議席なのだから当たり前のことである。いかなる理屈を述べようと、獲得議席数こそが民主主義の意を反映する鏡なのである。
さて、ここ5回の選挙すべてで議席を獲得した党派は、自由民主党、民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党の5党しかない。次に、二回連続して獲得した党は、みんなの党及び維新の党の2党。5回連続ではないが、二回連続獲得に加えて獲得議席数も少なくないので、参考までに表に党名を掲げることにした。
次に構成比(百分比)だが、個別の獲得議席だけを見ても他党との比較が分かり難い。全体との絡みでどれだけの議席を獲得しているのか、単刀直入に見るためには構成比の算出は欠かせない。構成比こそ民意を測る尺度なのである。
前置きはこのくらいにして、先ずは小選挙区と比例区を合わせた合計表(下表)をご覧願いたい。
先ず、目に付くのが、自由民主党と民主党の2党である。この2党は過去5回が5回とも一度として第三党以下になったことがない。民主党は前回(第46回)が極端に不振で獲得議席はわずか57議席にとどまった。が、維新の党より3議席多く獲得し、辛うじてではあるが、第二党にとどまった。両党の獲得構成比を合計してみると、73.2~86.3%と極論すればわが日本にはこの2党以外に党派はなし、という状況で推移していることが分かる。
安定した獲得議席を見せているのは公明党。21~35議席で、4.4~7.4%の獲得率。
日本共産党と社会民主党はご覧のとおり小さな獲得数。ただ、日本共産党は前回までの4回はすべて9議席以下だったのが、今回(第47回)は一気に倍余の21議席を獲得し、目を引いた。
参考に掲げた2党では、前回(第46回)、維新の党が獲得した54議席が目につく。その構成比は11.4%にのぼっている。同党は今回(第47回)でも41議席(8.6%)を獲得し、今後が注目される。
次に、小選挙区の推移(上表)をみてみよう。
小選挙区は、自由民主党と民主党の2党の占有率がさらに強烈で、すべての回でこの2党だけで88%以上の議席を獲得している。前々回(第45回)などは極端で、2党の占有率は95%に達している。2党以外の党はすべての回を通じて5%を上回ったことがない。
最後に、比例区の推移(中表)をご覧願いたい。
比例区の場合も自由民主党と民主党の2党の占有率の高さは変わらない。48.4~78.9%で推移している。ただ、一般に比例区は少数党に有利、大政党に不利と言われながら、この比例区でも2党の占有率は高いのである。
ただ、前回(第46回)の維新の党の場合は民主党を抜いて例外的に獲得第二党に躍り出ている。
安定した獲得議席を見せているのは公明党。21~26議席で、11.7~14.4%の獲得率。
日本共産党の今回(第47回)の躍進はこの比例区に起因していることが分かる。
第47回衆議院議員総選挙が終了した。その結果を目にして様々な感想が浮かんだ。が、「ちょっと待てよ、少々調べてから述べた方がいいのではないか」という気になり、数日遅れになった。
慎重を期す気になった最大の理由は、今回だけの結果をもってもの申しても説得力を持たないのではないかと思ったことである。
もう一つの理由は、何を観点にしてもの申すかはっきりしないままだと、単なる茶飲み話の域を出ないと考えたことである。投票率、獲得議席数、小選挙区状況、比例区状況等々色々な観点が思い浮かんだが、獲得議席数とその構成比が最重要だと考えるに至った。
以上の理由から、今回を含め、過去5回の結果をインターネット上でデータ収集を行い、私なりにデータ整理を実施してみた。第43回~47回にかかる選挙結果を踏まえた3枚の表がその結果である。
獲得議席数が最も重要なことは誰しも異論はあるまい。国民の投票によって得た現実の議席なのだから当たり前のことである。いかなる理屈を述べようと、獲得議席数こそが民主主義の意を反映する鏡なのである。
さて、ここ5回の選挙すべてで議席を獲得した党派は、自由民主党、民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党の5党しかない。次に、二回連続して獲得した党は、みんなの党及び維新の党の2党。5回連続ではないが、二回連続獲得に加えて獲得議席数も少なくないので、参考までに表に党名を掲げることにした。
次に構成比(百分比)だが、個別の獲得議席だけを見ても他党との比較が分かり難い。全体との絡みでどれだけの議席を獲得しているのか、単刀直入に見るためには構成比の算出は欠かせない。構成比こそ民意を測る尺度なのである。
前置きはこのくらいにして、先ずは小選挙区と比例区を合わせた合計表(下表)をご覧願いたい。
先ず、目に付くのが、自由民主党と民主党の2党である。この2党は過去5回が5回とも一度として第三党以下になったことがない。民主党は前回(第46回)が極端に不振で獲得議席はわずか57議席にとどまった。が、維新の党より3議席多く獲得し、辛うじてではあるが、第二党にとどまった。両党の獲得構成比を合計してみると、73.2~86.3%と極論すればわが日本にはこの2党以外に党派はなし、という状況で推移していることが分かる。
安定した獲得議席を見せているのは公明党。21~35議席で、4.4~7.4%の獲得率。
日本共産党と社会民主党はご覧のとおり小さな獲得数。ただ、日本共産党は前回までの4回はすべて9議席以下だったのが、今回(第47回)は一気に倍余の21議席を獲得し、目を引いた。
参考に掲げた2党では、前回(第46回)、維新の党が獲得した54議席が目につく。その構成比は11.4%にのぼっている。同党は今回(第47回)でも41議席(8.6%)を獲得し、今後が注目される。
次に、小選挙区の推移(上表)をみてみよう。
小選挙区は、自由民主党と民主党の2党の占有率がさらに強烈で、すべての回でこの2党だけで88%以上の議席を獲得している。前々回(第45回)などは極端で、2党の占有率は95%に達している。2党以外の党はすべての回を通じて5%を上回ったことがない。
最後に、比例区の推移(中表)をご覧願いたい。
比例区の場合も自由民主党と民主党の2党の占有率の高さは変わらない。48.4~78.9%で推移している。ただ、一般に比例区は少数党に有利、大政党に不利と言われながら、この比例区でも2党の占有率は高いのである。
ただ、前回(第46回)の維新の党の場合は民主党を抜いて例外的に獲得第二党に躍り出ている。
安定した獲得議席を見せているのは公明党。21~26議席で、11.7~14.4%の獲得率。
日本共産党の今回(第47回)の躍進はこの比例区に起因していることが分かる。
以上、今回の選挙結果も踏まえた推移を示してみたが、小選挙区及び比例区を含めた選挙結果はすべて自由民主党と民主党の2党の占有率の高さを示している。そして両党の候補者に一票を投じた有権者の大部分は私たち庶民(労働者)なのである。ここで、念のために合計獲得数の所で述べた一文を再述しておこう。
「両党の獲得構成比を合計してみると、73.2~86.3%と極論すればわが日本にはこの2党以外に党派はなし、という状況で推移していることが分かる。」
「両党の獲得構成比を合計してみると、73.2~86.3%と極論すればわが日本にはこの2党以外に党派はなし、という状況で推移していることが分かる。」
以上のような状況であるにも関わらず、一部の新聞が、しかも社説で今回の選挙結果をみて「得票率は半数にも満たない上に投票率が53%しかないので、自民党は国民の25%の支持しか得られていない」という趣旨の記述を行っている由である。信じられないいいがかりである。別に私は自民党支持者ではないが、圧倒的多数を私たち庶民(労働者)が投じてきた同党をそんな言い方しか出来ないのか。ならばその余の党の得票率はさらに微々たるものになる。「民意とはなんぞや]と言いたくなる。最後に一言添えて了としたい。
(2014年12月19日)
(2014年12月19日)
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